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【税理士選びの基礎 #7】税務顧問って、実際には何をしてくれるの?

こんにちは。
福島県郡山市で税理士をしている、遠藤光寛です。
これまで国税に18年間勤務し、税理士開業7年目になります。現在は会社の税務顧問を中心に、相続、経営再建支援、経営相談など、幅広いご相談に対応しています。

今回は、税務顧問とは実際に何をしてくれるのか、というテーマを整理します。

税理士と顧問契約をしているけれど、何をどこまでやってくれているのか、実はよく分からない。
そんなモヤモヤを抱えている経営者の方は少なくありません。

顧問料を払っているのだから、いろいろ見てくれているはず。
そう思っていたのに、相談してみると、それは契約外です、それは別料金ですと言われる。
こうしたズレは珍しくありません。

これは、どちらが悪いというより、税務顧問という言葉に対するイメージと、実際の業務範囲が一致していないことが原因です。

だからこそ、税務顧問の中身をきちんと知っておくことが大切です。
それが、自社に合った税理士との付き合い方を見直す出発点になります。

税務顧問にお願いしているのに、何をしてくれているのか分からないことがあります

顧問税理士がいるにもかかわらず、次のような違和感を持つ方は少なくありません。

・毎月数字の報告はあるが、内容がよく分からない
・経営のことを相談すると、それは別料金と言われる
・決算前後しか会話がなく、顧問料に見合っているのか分からない
・こちらから聞かないと、助言らしい助言がない
・何をどこまで頼めるのか曖昧なまま付き合っている

こうした状態が続くと、顧問契約をしているのに、安心感が育ちません。
数字の報告だけ受け取って終わる関係になってしまうからです。

税理士との関係は、本来、申告のためだけにあるものではありません。
会社のお金の流れを整理し、必要な場面で判断を支える存在であるはずです。

そのためには、まず税務顧問の基本業務と、事務所ごとの違いを整理しておく必要があります。

税理士の基本業務は大きく3つです

税理士の仕事は、法律上、大きく3つに分けて考えることができます。

・税務代理
・税務書類の作成
・税務相談

この3つが土台です。

税務代理とは、税務署への申告や申請、届出などを、納税者に代わって行う業務です。
税務調査が入った場合の立ち会いや対応もここに含まれます。

税務書類の作成とは、法人税、所得税、消費税、相続税などの申告書を作成する業務です。
決算書や申告書を正確にまとめ、提出できる状態にすることがここに当たります。

税務相談とは、税金に関する相談に答える業務です。
これは経費になるのか、どのタイミングで投資すべきか、役員報酬をどう考えるか、といった判断の助言が含まれます。

税理士の基本はこの3つですが、ここにどこまでの周辺業務が加わるかは、事務所ごとにかなり差があります。

会計事務所ごとに、顧問契約の中身はかなり違います

税務顧問とひとことで言っても、実際の中身は会計事務所によってかなり異なります。

よくある顧問契約のスタイルは、次のようなものです。

・月1回または数か月ごとの資料提出
・記帳代行、または会計ソフト入力内容の確認
・試算表や残高一覧表の送付
・決算書と申告書の作成、提出
・面談は年1から2回、または決算時のみ
・税務署との基本的な対応

この形は、申告書がきちんと出れば十分という会社にとっては合理的です。
費用も比較的抑えやすく、必要最低限の税務対応としては成り立ちます。

一方で、経営者側がもっと相談したい、数字を経営判断に使いたい、資金繰りや投資の相談もしたいと考えている場合、このスタイルでは物足りなく感じることがあります。

つまり、問題は税理士が何もしていないことではなく、自社の期待と契約の中身が合っていないことにあります。

安さを重視した契約では、範囲がかなり限定されることがあります

最近は、ネット経由で申し込める低価格の税理士顧問も増えています。
これ自体が悪いわけではありません。
実際、最低限の申告対応だけを求めるなら、それで十分な会社もあります。

ただし、低価格の契約では、次のような制限があることも珍しくありません。

・面談なしで、メールかチャットのみ
・窓口は税理士本人ではなく事務職員
・節税や資金繰り、補助金の相談は別料金
・税務調査対応は別契約
・銀行交渉や経営相談には関与しない

このスタイルが悪いのではなく、何を求めているかとの相性が重要です。

もし経営の相談もしたい、毎月状況を整理したい、判断を支える助言がほしいと考えているなら、安さだけで選ぶとミスマッチが起きやすくなります。

顧問料は安くても、必要な場面で何も聞けないのであれば、結果としてお金、時間、機会の損失につながることがあります。

税務顧問で大切なのは、自社にちょうどよい関わり方かどうかです

税務顧問の良し悪しは、単純に安いか高いかでは決まりません。
大切なのは、自社にとってちょうどよい関わり方になっているかどうかです。

たとえば、次のようなニーズがある会社は、単なる申告対応だけでは足りないことがあります。

・経営のアドバイスがほしい
・毎月気軽に相談できる相手がほしい
・数字を見て終わりではなく、経営判断に活かしたい
・資料を整えるだけでなく、実行まで一緒に考えてほしい
・社長一人で考えず、壁打ちできる相手がほしい

こうした会社にとって大事なのは、顧問料の金額だけではありません。
どこまで寄り添ってくれるか、数字をどう使ってくれるか、行動につながる助言があるかという点です。

逆に、申告がきちんと済めばよい、相談は年に数回で十分という会社なら、シンプルな契約の方が合うこともあります。

つまり、税務顧問とは何をしてくれるのか、という問いの答えはひとつではありません。
どんな関わり方を求めているのかで、最適な形が変わります。

私が考える税務顧問は、数字の先にある経営判断を一緒に考えることです

私の事務所では、申告書の作成や帳簿整理といった基本業務は当然として、その先にある経営判断まで含めて支えることを重視しています。

考え方の中心にあるのは、数字の先にある経営の損失を止めることです。

数字は、ただ報告するためにあるのではありません。
お金が残っているのか。
何に無駄が出ているのか。
投資のタイミングは妥当か。
社長の意思決定に迷いがないか。
こうしたことを考える材料として数字を見るべきだと思っています。

そのため、私の中では、税務顧問とは単に処理を受ける契約ではありません。
社長の判断を整え、会社の出血を止め、次の一手を考えるための伴走です。

当事務所では、毎月の顧問活動をこのように進めています

私の事務所では、毎月の顧問活動を大きく3つの流れで考えています。

まず、面談やヒアリングを通じて、数字だけでなく経営の悩みや方向性を確認します。
ここでは、帳簿や請求書などの資料を受け取りながら、今どこで困っているのか、今月どんな判断が必要なのかも整理します。

次に、帳簿作成や分析、提案準備を行います。
試算表や比較表、年計表などを作成し、数字の変化や課題を確認します。
必要に応じて、補助金や助成金、税制優遇などの可能性も検討します。

そして最後に、資料を納品し、数字の説明と気づきの共有を行います。
単に数字を見せるだけでなく、どこが問題か、何を優先すべきか、翌月に何を動かすべきかまで話します。

このように、数字を見る、整理する、次の行動に落とす、という流れをつくることが、私の考える税務顧問です。

税務顧問を見直すべきサインがあります

もし今、次のように感じているなら、顧問契約の中身を見直すタイミングかもしれません。

・もう少し深く相談したい
・毎月、経営の棚卸しをしたい
・決算書の読み方だけでなく、使い方を知りたい
・数字を経営に活かしたい
・今の税理士との関係が、自社に合っているのか分からない

こうした違和感は、贅沢ではありません。
むしろ、会社が次の段階に進もうとしているサインであることが多いです。

税理士との付き合い方は、会社の規模や状況によって変わって当然です。
昔はそれで足りていた関係が、今は足りなくなっている。
そういうことはよくあります。

まとめ

税務顧問とは、申告書を作るだけの関係ではありません。
ただし、どこまで対応してくれるかは、会計事務所ごとに大きく違います。

そのため大切なのは、税務顧問という言葉だけで判断せず、自社に必要な関わり方が含まれているかを確認することです。

・申告書の作成だけで十分なのか
・毎月の数字を経営に活かしたいのか
・資金繰りや投資判断まで相談したいのか
・数字の報告だけでなく、行動につながる助言がほしいのか

こうした整理ができると、今の顧問契約が合っているかどうかも見えやすくなります。

税理士との関係に違和感があるなら、それはわがままではありません。
自社に合う支援の深さを見直すタイミングかもしれません。

税理士無料診断をご利用ください

今の税理士との関わり方が自社に合っているのか分からない方、顧問契約の見直しや税理士変更を考えている方は、まず税理士無料診断をご活用ください。

今の顧問契約で足りていること、足りていないこと、自社が本当に求めている関わり方を整理するきっかけになります。
いきなり結論を出さなくても構いません。
まずは現状を見える化するところから始めてみてください。

福島県郡山市で、税理士のセカンドオピニオンを中心に活動。 国税18年、税理士8年の経験をもとに、経営の損失を防ぐため、お金、人材、時間、機会、家族、未来の6つから企業を支援。

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