【税理士選びの基礎 #5】顧問税理士とは長く付き合う前提で選ぶべき理由

こんにちは。福島県郡山市で税理士事務所を運営している、税理士の遠藤光寛です。
私は国税に18年間勤め、開業して7年目になります。現在は税務顧問に加えて、企業のお金が残る仕組みづくりや、社員を育てる研修を通じて、福島の中小企業を支援しています。
今回は、私自身が大切にしている考え方のひとつである、顧問税理士との付き合いは長く続くことが前提、という点についてお話しします。
税理士との関係は、申告書を作って終わる単発のやり取りではありません。
月次処理、節税、資金繰り、税務調査、将来の相続や事業承継まで含めて、会社の数字と判断を長く見ていく関係です。
だからこそ、税理士選びでは、今の料金や目先の便利さだけでなく、長く付き合える相手かどうかを見ておくことが大切です。
今の税理士との関係に、何となく不安を感じていませんか
今すでに税理士と顧問契約を結んでいる方でも、次のような違和感を抱えていることがあります。
・毎月やり取りはあるが、深い相談はしていない
・何をどこまで頼んでよいのか分からない
・高齢の税理士なので、この先の継続が少し不安
・ITや新しい制度への対応が遅い気がする
・大きな不満はないが、このままでよいのか迷う
こうした違和感は、すぐに契約を変えるべきサインとは限りません。
ただ、放置してよい違和感でもありません。
税理士との関係は長く続くものだからこそ、小さなモヤモヤが後から大きな不安に変わることがあります。
むしろ、このままでよいのだろうかと感じたときこそ、関係を見直すちょうどよいタイミングです。
顧問税理士との関係は、長く続く前提で考えるべきです
税理士との付き合いは、決算だけお願いする相手、申告だけ作ってもらう相手、という位置づけでは本来足りません。
会社を続けていく以上、税務判断は毎年積み重なります。
役員報酬の決め方、経費処理の方針、投資のタイミング、借入の考え方、税務調査への備えなど、ひとつひとつが翌年以降にもつながっていきます。
そのため、顧問税理士には、単発の知識だけでなく、会社の流れを継続して理解していることが求められます。
この継続性があるからこそ、数字の変化や経営の違和感に早く気づけます。
契約条件も大事ですが、それ以上に大事なのは、長く付き合えるか、相談しやすいか、将来まで任せられるかという点です。
長く付き合うほど、帳簿に出ない会社の実態まで見えてきます
顧問契約が長く続くと、数字だけでは分からない会社の特徴が見えてきます。
業種特性
社長の判断の傾向
資金繰りの癖
社内の文化
組織の弱い部分
意思決定のスピード
こうしたものは、帳簿だけを見ていても分かりません。
しかし、長く関わる中で、その会社らしさが少しずつ見えてきます。
これが見えている税理士であれば、単なる一般論ではなく、その会社に合った助言がしやすくなります。
たとえば節税や投資の提案でも、社長の考え方に合うか、資金繰りに無理がないか、将来の方向性に合っているかまで踏まえて話ができます。
長く付き合うことの価値は、処理を覚えていることだけではありません。
会社の空気感まで理解したうえで判断できることにあります。
税務判断は、一貫していることがとても大切です
税務の現場では、前年と同様に処理するという考え方が重要になる場面が多くあります。
毎年の処理がバラバラだと、税務調査の際に、なぜ今回だけ違うのかと見られることがあります。
つまり、税理士が継続して関与していることには意味があります。
長く見ているからこそ、処理の流れに一貫性が生まれます。
一貫性があるからこそ、税務上の説明もしやすくなります。
逆に、税理士が何度も変わる、毎年考え方が違う、前任者の方針が引き継がれていない、こうした状態になると、会社側の負担も増えます。
数字の説明だけでなく、過去の経緯まで含めて整理し直さなければならないからです。
長く付き合える税理士は、単に安心感があるだけでなく、税務の整合性を守る役割も果たします。
何となく続けている関係は、経営の損失につながることがあります
一方で、長い付き合いであれば何でもよいわけではありません。
問題なのは、何となく続いているだけの関係です。
毎月報告はあるが、実質的な助言がない
説明が難しく、何を言われているのか分からない
相談したいときに相談しにくい
変化への対応が遅い
将来の体制が見えない
このような状態では、契約は続いていても、信頼関係が育っているとは言えません。
経営では、迷ったときに相談できる相手がいることが大きな価値になります。
にもかかわらず、顧問税理士に聞きづらい、聞いても深い答えが返ってこないとなれば、社長は一人で判断することになります。
その結果、判断が遅れたり、誤った選択をしたりして、お金、時間、機会の損失につながることがあります。
何となく続けている関係こそ、実は見直しが必要なことがあります。
今の関係を壊さずに見直すなら、セカンドオピニオンという方法もあります
今の税理士との関係に不安があっても、いきなり契約を切り替えるのは気が重いものです。
特に長年付き合いがある場合は、なおさらです。
そういうときは、セカンドオピニオンという形で別の視点を入れてみるのもひとつの方法です。
・税務調査を控えていて事前に確認したい
・資金繰りの見方が妥当か判断してほしい
・節税策が適切か、他の考え方も知りたい
・決算書の見せ方に改善余地がないか見たい
・今の顧問契約の中身が自社に合っているか整理したい
このような相談は、今では珍しいものではありません。
今の関係を壊すことなく、一度立ち止まって整理する手段として有効です。
税理士変更を前提にしなくても、別の意見を聞くことで、自社に本当に必要な関わり方が見えてくることがあります。
私が大切にしているのは、誠実に、分かりやすく、長く付き合うことです
私は、派手な営業や大げさな言い回しは好みません。
その代わり、目の前のお客様と長く信頼関係を築くことは大切にしています。
・分かりやすく、納得できる説明をすること
・一方的ではなく、対話しながら進めること
・必要なことは必要だと率直に伝えること
・税務だけでなく、経営や人材の課題まで視野に入れること
税理士に求められる役割は、年々広がっています。
申告だけしていればよい時代ではありません。
だからこそ私は、税務の安心を土台にしながら、会社の変化や成長にも長く寄り添える存在でありたいと考えています。
長く付き合う前提だからこそ、目先だけでなく、その会社の未来まで見て関わることが必要だと思っています。
まとめ
顧問税理士との付き合いは、長く続くことが前提です。
だからこそ、次のような視点が大切になります。
・長く付き合える相手か
・相談しやすい相手か
・処理や判断に一貫性があるか
・会社の実態を深く理解してくれるか
・今だけでなく将来まで見てくれるか
税理士との関係は、単なる契約ではありません。
会社の数字と判断を支える信頼関係です。
もし今の関係に少しでも違和感があるなら、その感覚を軽く見ないでください。
見直すことは、裏切りではありません。
むしろ、これから先の経営を守るための前向きな行動です。
税理士を選ぶときも、見直すときも、今だけではなく、この先も長く任せられる相手かどうかを基準に考えてみてください。
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今の税理士との関係に迷いがある方、顧問契約の見直しや税理士変更を考えている方は、まず税理士無料診断をご活用ください。
今の顧問契約にどんな違和感があるのか、何を見直すべきかを整理するきっかけになります。
いきなり結論を出さなくても構いません。
まずは現状を見える化するところから始めてみてください。





