税理士の変更、セカンドオピニオンをお考えなら、遠藤会計。国税と税理士の知見で、経営の損失を食い止める。

【離職防止研修 第8回】投資の基本を学ぶ

2026.03.10

投資で大切なのは、大きく勝つことではなく負けないことです

顧問先企業にて継続して実施している離職防止研修も、第8回を迎えました。
今回のテーマは、投資の基本です。

投資という言葉を聞くと、どうしても手軽に儲ける、短期間で増やす、そんな印象を持つ方が少なくありません。
ですが、私がお伝えしているのは、その逆です。

大切なのは、勝つことよりも負けないこと。
そして、続けることです。

投資は、一発逆転を狙うものではありません。
生活を壊さず、無理をせず、長い時間を味方につけながら、少しずつ財産を形成していくものです。
私は、誰でも取り組める再現性の高い方法を知り、それを淡々と続けることこそが、資産形成の本質だと考えています。

資産形成は、特別な人の話ではありません

投資というテーマになると、自分にはまだ早い、知識がある人のもの、余裕のある人だけがやるもの、そう感じる方もいます。
ですが、実際にはそうではありません。

むしろ重要なのは、早く始めることと、無理のない形で続けることです。
大きな元手がなくても、毎月の積立を継続できれば、将来の差は大きくなります。
派手さはありませんが、これが一番強い方法です。

今回の研修では、その現実を数字で確認していただくことを重視しました。
感覚ではなく、実数で見る。
夢や不安の話ではなく、どれだけ積み立てれば、どこまで届くのかを具体的に考える。
それが、投資を現実的な行動に変える第一歩になります。

1億円は夢物語ではなく、設計の問題です

今回の研修では、積立シミュレーションを通じて、1億円を達成するためには毎月どの程度の積立が必要なのかを具体的に試算しました。

1億円という数字だけを見ると、多くの方は遠い話に感じます。
ですが、毎月の積立額、運用期間、利回りを分解して考えると、見え方は大きく変わります。

特に大事なのは、一人で背負わないことです。
夫婦で協力し、働き方や生き方を計画的に選びながら積み上げていけば、老後資金は決して夢物語ではありません。
私は、お金の問題は収入だけで決まるものではなく、設計で大きく変わると考えています。

将来の安心は、偶然できるものではありません。
早い段階で考え、数字で確かめ、無理のない形で続ける。
その積み重ねが、人生後半の自由度を大きく左右します。

あえて悲観的に見積もるからこそ、現実的な判断ができます

今回のシミュレーションでは、あえて前提を甘く置きませんでした。
税理士としての職業柄、こうした試算は悲観的に置くべきだと考えているからです。

利回りは年3%。
非課税制度なし。
将来のインフレも考慮する。
そうした厳しめの条件で見ても、なお1億円形成は十分可能であることを体感していただきました。

私は、将来設計において大切なのは、楽観ではなく耐久性だと思っています。
都合の良い前提で作った計画は、少し環境が変わるだけで崩れます。
逆に、厳しめの条件で見ても成立する計画は強い。
経営でも家計でも同じですが、強い計画とは、うまくいった時の話ではなく、厳しくても崩れにくい計画です。

だからこそ今回も、希望を煽るのではなく、現実に耐える数字を一緒に確認する時間にしました。

老後資金の不足額は、早く知った人から対策できます

今回の研修では、20代から40代の世代を対象に、65歳以降に不足する資金をワークで計算していただきました。

老後資金というと、まだ先の話だと感じやすいものです。
ですが、時間がある若い世代ほど、実は有利です。
早く現実を知り、早く対策を始められるからです。

逆に、見ないまま先送りにすると、気づいた時には打てる手が減っています。
毎月の積立で対応できたものが、後からだと大きな負担になります。
だから私は、不安を煽るためではなく、判断を早めるために現実を知ることが大切だと考えています。

老後資金の問題は、将来の誰かの話ではありません。
いまの働き方、いまの支出、いまの選択の延長線上にある、自分自身の問題です。
そこを数字で確認することで、投資は急に自分ごとになります。

iDeCoは、制度を知って初めて武器になります

今回の研修では、iDeCoの仕組みと活用法についても取り上げました。

制度の名前は聞いたことがある。
でも、仕組みはよく分からない。
自分に関係あるのか判断できない。
そうした方は少なくありません。

どれだけ有利な制度でも、仕組みを理解していなければ使えません。
逆に、内容を理解し、自分の家計や将来設計に合う形で活用できれば、大きな力になります。

制度概要や計算方法を具体的に確認することで、単なる知識ではなく、実際の行動につながる理解を目指しました。
私は、制度は知っている人だけが得をする世界だと思っています。
だからこそ、こうした研修の場で、分かる人だけが使う制度を、普通の社員の方でも使える知識に変えることに意味があります。

投資教育は、社員の安心感と定着率にもつながります

投資の基本を学ぶことは、単に資産を増やすためだけではありません。
将来に対する見通しを持てるようになること。
これが、生活の安心感に直結します。

何となく不安。
老後が心配。
でも何をすればよいか分からない。
この状態は、目に見えないストレスとして積み重なります。
逆に、数字で確認し、自分にできる対策が分かるようになると、不安は課題に変わります。

私は、離職防止とは、給与や制度の問題だけではないと考えています。
社員が自分の人生を少し先まで見通せること。
生活に対する安心感を持てること。
そこまで含めて、働き続けやすい土台ができていくのだと思います。

お金の教育とは、派手さではなく再現性を渡すことです

今回の研修では、投資を特別な話にしないことを意識しました。
一部の詳しい人だけができる方法ではなく、誰でも取り組める考え方として伝える。
それが大切だと思っているからです。

私は、マネー研修で夢のある話をしたいわけではありません。
現実に残る方法を渡したい。
それが、この研修の根本にあります。

勝つことよりも、負けないこと。
無理をすることよりも、続けられること。
そして、制度や数字を自分で理解し、自分の人生に合わせて選べること。
今回の研修も、そうした土台をつくる時間になったと感じています。

新着お知らせ