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【二代目経営者に流行はいらない】最新トレンドを追うほど、会社は弱くなる

2026.02.26

こんにちは。福島県郡山市の税理士、遠藤光寛です。

今回は、二代目経営者と流行の距離感について書きます。

世の中には、次々と新しいものが出てきます。
特にこの20年ほどは、そのスピードが一気に上がりました。

ホームページ、ブログ、SEO、SNS、YouTube、オンラインサロン、生成AI。
会計の世界でも、マクロ、クラウド会計、RPA、生成AIと、数年ごとに新しい波が押し寄せます。

そのたびに聞こえてくるのが、今やらないと遅れる、導入しないと損をする、という言葉です。
流行は、いつも 乗り遅れる恐怖 とセットで売られます。

ただ、ここで冷静に見てほしいことがあります。
新しいものを追いかけるほど、会社が強くなるとは限らないということです。
むしろ、二代目や後継の経営者ほど、流行に振り回されることで会社を弱くしてしまうことがあります。

流行は必ず生まれては消えます

どんな業界でも、新しいものは次々に出てきます。
そして、その多くは数年で消えていきます。

そのたびに、これからはこれの時代です という言葉があふれます。
ですが、振り返ってみれば、流行の多くは入れ替わってきました。

もちろん、中には定着するものもあります。
ですが、最初に大きく騒がれるものの大半は、過大評価されていることが少なくありません。

だからまず持つべき視点は、新しいから正しいわけではない ということです。
流行そのものに価値があるのではなく、自社にとって意味があるかどうかが重要です。

二代目経営者ほど、流行に引き寄せられやすいです

特に流行の影響を受けやすいのが、二代目や後継の経営者です。

その背景には、独特の心理があります。

・先代と違うことをしたい
・新しい経営者として認められたい
・時代に合った経営をしていると思われたい
・自分なりの成果を早く示したい

この状態で、最新、トレンド、今だけ、という言葉を浴びると、どうしても反応しやすくなります。

結果として、新しいものに飛びつく。
しかし、思ったほど成果は出ない。
残るのは、流行に追いついているという社長自身の満足感だけ。
そういうケースは珍しくありません。

本来見るべきは、生産性が上がったか、スタッフが育ったか、利益が増えたかです。
ですが、そこまで検証されないまま、次の流行へ移ってしまう。
これが、二代目経営者にありがちな落とし穴です。

流行を追うと、セミナージプシーになりやすくなります

流行を追う経営者が陥りやすいのが、セミナージプシーです。

新しいセミナーへ行く。
新しいメソッドを学ぶ。
新しい成功事例を聞く。
その場では気持ちが上がる。
しかし、現場には落ちない。
そしてまた次の刺激を探しに行く。

こうなると、経営は前に進みません。
知識や情報は増えているようで、会社の中身は何も変わっていないからです。

特に二代目経営者は、勉強している姿を見せること自体が目的化しやすい傾向があります。
しかし、経営に必要なのは 学んだ量 ではなく、現場に落とした量 です。

流行で成果が出ない原因は、経営の軸が定まっていないからです

なぜ流行を追いかけても成果が出にくいのか。
理由は明確です。
経営の軸が定まっていないからです。

生き残る社長は、新しいものを 手段 として見ています。
一方で、成果が出ない社長は、新しいものそのものを 目的 にしてしまいます。

この違いは決定的です。

目的が明確なら、流行は選択肢のひとつにすぎません。
しかし目的が曖昧だと、新しいというだけで価値があるように見えてしまいます。

何のために導入するのか。
どんな成果を狙うのか。
既存の方法より何が良くなるのか。
これがないまま動けば、うまくいかなくて当然です。

新しいことをやること自体が目的になると、会社は疲弊します

成果が出にくい会社では、新しいことを知る、新しいことを体験する、新しいものを取り入れる、ここで止まってしまうことがあります。

本来の目的は、利益の向上、人材育成、生産性改善のはずです。
ところが、そこは後回しになり、新しいことをやっている自分 に満足してしまう。

この状態になると、現場は敏感に感じ取ります。

また社長の思いつきが始まった。
どうせすぐ別のことを言い出す。
そんな空気が社内に生まれます。

すると、社内の信頼は下がり、生産性も落ち、組織が疲れます。
流行を追うことが、会社を前に進めるどころか、足を引っ張る原因になります。

多くの新しいものは、そのままでは役に立ちません

誤解を恐れずに言えば、世の中に出てくる新しいものの多くは、そのままでは役に立ちません。

なぜか。
目的が定まっていない。
手段としての位置づけが曖昧。
導入後の手順が想定されていない。
つまり、詰めが甘いからです。

導入することと、成果が出ることは別です。
使うことと、定着することも別です。
ここを混同すると、結局、金と時間だけが出ていきます。

新しいものが悪いのではありません。
目的も設計もないまま導入することが悪いのです。

それでも、無視してはいけない本物はあります

ここが難しいところです。
新しいものの多くは消えますが、ごく一部、本当に残るものがあります。

だから、新しいものを全部無視すればよい、という話でもありません。
大切なのは、最初に飛びつかないことです。

市場で検証が進んでいるか。
中小企業でも使える形に落ちてきているか。
失敗事例が見えているか。
現場に無理なく乗るか。
このあたりまで見てから判断する方が、安全です。

半歩遅れくらいが、実は一番強いです

新しいものに対しては、最先端を走る必要はありません。
むしろ、半歩遅れくらいがちょうどいい。
私はそう考えています。

なぜなら、その段階ならすでに市場である程度試されているからです。
何がうまくいき、何が失敗するかも見えやすい。
中小企業でも扱える形に整理されていることが多い。
つまり、リスクがかなり下がっています。

最先端のものは、資金も人も時間もある会社向けであることが少なくありません。
それを無理に中小企業へ持ち込むと、かえって業績を落とします。

だから、半歩遅れは遅れではありません。
中小企業にとっては、最も現実的で強い立ち位置です。

二代目経営者が本当に見るべきものは、流行ではなく経営成果です

新しいものと向き合うとき、二代目経営者が持つべき姿勢は明確です。

まず目的を決めること。
そして、新しいものは手段のひとつとして見ること。
これだけです。

評価軸はシンプルです。

・利益が増えるか
・人が育つか
・生産性が上がるか

この3つに結びつかないなら、いくら流行でも優先順位は下がります。
逆に、この3つに結びつくなら、流行であっても検討する価値があります。

大事なのは、周りがやっているかどうかではありません。
自社にとって意味があるかどうかです。

まとめ

二代目経営者に必要なのは、流行を追いかけることではありません。
経営の軸を固めることです。

流行は、生まれては消えます。
しかも、乗り遅れる恐怖 とセットで売られます。
その空気に引っ張られると、会社の中身が変わる前に、社長だけが満足して終わります。

だからこそ大切なのは、

・目的を明確にする
・新しいものは手段のひとつと見る
・利益、人事、生産性で判断する
・半歩遅れで検証しながら使う

この姿勢です。

流行を追うほど、会社は強くなるのではなく、軸が弱いほど流行に振り回される。
私はそう考えています。

長く生き残る社長に共通するのは、新しいものに詳しいことではありません。
目的を見失わず、必要なものだけを拾う力です。

経営の軸を見直したい方へ

新しいものを取り入れているのに会社が変わらない。
学んでいるのに利益や人材育成につながらない。
そう感じるときは、流行ではなく、経営の軸から見直すことが必要かもしれません。

今取り組んでいることが、本当に 利益、人事、生産性 につながっているのか。
まずはそこを整理するところから始めてみてください。

福島県郡山市で、税理士のセカンドオピニオンを中心に活動。 国税18年、税理士8年の経験をもとに、経営の損失を防ぐため、お金、人材、時間、機会、家族、未来の6つから企業を支援。

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