【年間4,000時間】経営成功のカギは社長の労働時間にある

こんにちは。福島県郡山市の税理士、遠藤光寛です。
今回は、経営者の労働時間について書きます。
結論から言います。
中小企業経営において、社長はハードワークが基本です。
特に、従業員100名以下の地方企業では、社長がどれだけ時間を経営に投下しているかが、そのまま会社の成果に直結します。
私がさまざまな会社と経営者を見てきた中で感じるのは、業績の良い社長には例外なく共通点があるということです。
それは、経営に費やしている時間が長いことです。
目安としては、年間4,000時間。
この数字を聞いて、多すぎる、今の時代に合わない、と感じる方もいるかもしれません。
ですが、これは精神論や根性論ではありません。
結果を出している経営者の現実を、時間という物差しで見たときに見えてくる事実です。
社長の労働時間を年間で見ると、差は非常に大きいです
まず、年間労働時間で整理すると、次のような見方ができます。
・業績の良い経営者 年間4,000時間
・伸び悩む経営者 年間2,000時間
・一般社員 年間2,000時間
・パート、アルバイト 年間1,000時間
ここで見えてくるのは、業績が伸びない経営者の多くが、一般社員と同じくらいの時間しか働いていないということです。
もちろん、長時間労働だけで会社が良くなるわけではありません。
ですが、少なくとも社長が社員と同じ時間しか経営に向き合っていない状態で、会社を継続的に伸ばすのは簡単ではありません。
能力や環境の前に、単純に労働時間が足りていない。
私は、そう感じる会社を数多く見てきました。
中小企業では、社長が一番働くことが前提になります
社長の役割は、現場で単純作業をこなすことではありません。
本来の仕事は、次のようなものです。
・経営戦略を考える
・数字を読み、判断する
・仕組みをつくる
・人を動かす
・次の一手を決める
これらは、いずれも考える時間が必要な仕事です。
しかも、社長にしかできない仕事です。
だからこそ、中小企業では、社長が率先垂範で一番働くことが前提になります。
誰かが代わってくれるわけではありません。
大企業のように、ブランドや仕組みが自動で会社を動かしてくれるわけでもありません。
社長が考え、決め、動く。
その総量が、会社の成長速度になります。
年間4,000時間を1日で換算すると現実が見えてきます
年間4,000時間と言われても、実感しにくいかもしれません。
そこで、1日の労働時間に置き換えてみます。
週休2日、祝日休みで、年間稼働日数を約250日とすると、次のようになります。
・年間4,000時間 1日16時間
・年間2,000時間 1日8時間
・年間1,000時間 1日4時間
つまり、社長が1日8時間で満足しているなら、働き方としては一般社員と変わりません。
この状態で、社員以上の成果を出し、会社全体の未来を背負い、継続的に成長させるのはかなり難しいと言えます。
もちろん、単に長く会社にいればよいわけではありません。
ただ、経営に向き合う総時間が圧倒的に不足していれば、判断の数も、改善の回数も、試行錯誤の総量も足りなくなります。
成功している社長は、経営に使う時間が圧倒的に長いです
私の実感として、業績の良い会社には共通点があります。
それは、社長が経営に費やす時間が圧倒的に長いことです。
一方で、伸び悩む会社には、次のような特徴があります。
・社長の労働時間そのものが短い
・労働時間は長いが、単純作業ばかりしている
・経営判断より、目の前の処理に追われている
ここで大事なのは、忙しいことと、経営していることは違うという点です。
成功している社長は、自分にしかできない仕事に時間を集中しています。
ただ長く働いているのではなく、経営に時間を投下しています。
この差は非常に大きいです。
労働時間の差は、数年後に取り返しのつかない差になります
中小企業では、社長の時間がそのまま会社の未来になります。
時間を投下しなければ、どうなるか。
答えはシンプルです。
・判断が浅くなる
・対応が後手に回る
・改善の回数が減る
・学習が遅れる
・チャンスを逃す
そして、この小さな差が、数年後には大きな差になります。
今日はまだ大丈夫。
今期は何とかなる。
そう思っていても、社長の思考時間、判断時間、改善時間が不足していれば、会社は静かに弱っていきます。
中小企業においては、社長の時間不足は、そのまま経営の遅れです。
4,000時間を確保するには、時間を増やすことと使い方を変えることが必要です
ここまで読むと、そんな時間は取れないと思われるかもしれません。
その感覚は自然です。
ただ、ここで大切なのは、単に労働時間を増やすだけではないということです。
時間を増やすことと、時間の使い方を変えることをセットで考える必要があります。
ただ長く働くだけでは、疲れるだけで成果につながりません。
重要なのは、社長の時間を経営に集中させることです。
時間管理は予定を埋めることではなく、経営の時間を空けることです
多くの経営者が誤解しているのが、時間管理の意味です。
時間管理とは、予定を詰め込むことではありません。
経営のための時間を意図的に空けることです。
・考える時間
・数字を見る時間
・戦略を練る時間
・次の一手を決める時間
・振り返る時間
こうした時間は、空白がなければ生まれません。
しかし実際には、細かな作業や突発対応で1日が終わっている社長が少なくありません。
まずやるべきなのは、自分が何に時間を使っているかを見える化することです。
その中で、本当に経営に使えている時間がどれだけあるかを確認することです。
これだけでも、改善余地はかなり見えてきます。
会議や打ち合わせは、やらない前提で見直すべきです
社長の時間を大きく奪うもののひとつが、会議と打ち合わせです。
・目的が曖昧
・結論が出ない
・参加者が多すぎる
・情報共有だけで終わる
こうした会議は、経営者の時間を確実に削っていきます。
会議を効率化する第一歩は、そもそもやらなくてよい会議をやめることです。
・この会議は本当に必要か
・社長が出る必要があるか
・資料共有やチャットで代替できないか
この視点で見直すだけでも、時間はかなり空きます。
会議は情報共有の場ではなく、意思決定の場であるべきです。
この原則を徹底するだけで、社長の時間の質は変わります。
社長でなくてもできる仕事は、思い切って切り分ける必要があります
4,000時間を確保できない最大の理由は、社長でなくてもできる仕事に社長の時間を使っていることです。
・事務作業
・確認作業
・ルーティン業務
・慣れているから自分でやってしまう仕事
これらに社長の時間を使い続けている限り、経営に集中する時間は増えません。
必要なのは、仕事の切り分けです。
・任せられる仕事は任せる
・外注できるものは外注する
・自動化できるものは自動化する
・そもそも不要な業務はやめる
・社長しかできない仕事を明確にする
ここで大切なのは、中途半端にやらないことです。
思い切って整理することです。
スタッフや古参社員から反発が出ることもあるでしょう。
ですが、社長の時間を経営に集中させること以上に重要なことはありません。
目的は、みんなが楽をすることではなく、高収益体質の会社をつくることです。
自己研鑽は後回しではなく、最も効率の良い投資です
経営者は忙しいため、勉強や自己研鑽が後回しになりがちです。
しかし、私はこれこそ最も回収率の高い投資だと思っています。
・専門分野の知識
・周辺分野の理解
・数字の読み方
・思考の整理術
・情報整理の技術
・マネタイズの発想
こうしたものは、身につけるほど経営判断の質を高めます。
しかも、早く身につけるほど長く効きます。
忙しいから学ばないのではありません。
学ばないから、いつまでも同じところで忙しいのです。
経営者にとって、自己研鑽は余裕があればやるものではありません。
会社の未来を守るために必要な仕事です。
まとめ
改めて結論です。
中小企業経営において、社長はハードワークが基本です。
その目安となるのが、年間4,000時間です。
一般社員が年間2,000時間だとすれば、社長はその倍近くの時間を経営に投下する必要があります。
この差は、単なる労働時間の差ではありません。
・考えた時間の差
・判断した回数の差
・修正したスピードの差
・学習した量の差
として、数年後に大きな差になって表れます。
ただし、大切なのは、ただ働くことではありません。
経営に集中する時間をどれだけ確保できるかです。
時間を増やすこと。
時間の使い方を最適化すること。
この二つがそろったとき、会社は安定し、成長しやすくなります。
まずは、自分の労働時間を見直してください。
そして、自分にしかできない仕事に時間を集中させてください。
それが、経営を前に進める最短ルートです。
経営の時間の使い方を見直したい方へ
社長が忙しいのに会社が伸びないときは、能力の問題より、時間の使い方に原因があることが少なくありません。
今の自分の時間配分が本当に経営に向いているのか、自分にしかできない仕事に集中できているのかを整理したい方は、一度立ち止まって見直してみることをおすすめします。
経営者の時間は、会社の未来そのものです。
まずは、自分の労働時間と業務の中身を見える化するところから始めてみてください。





