税理士の変更、セカンドオピニオンをお考えなら、遠藤会計。国税と税理士の知見で、経営の損失を食い止める。

【社員の頭が良くなる研修 第11回】伝える力を整える

2026.02.24

伝える力は 話す内容 と 相手の受け取り方 の両方で決まります

顧問先企業にて継続して実施している 思考力強化術研修 も、第11回を迎えました。
今回のテーマは、伝える力を整えることです。

伝え方の研修というと、話し方のコツや言い回しの工夫に意識が向きがちです。
ですが、実際に伝わるかどうかを決めるのは、それだけではありません。

今回の研修でまず確認した前提は、自分が伝えたいこと と 相手が聞きたいこと は違うということです。
ここを外すと、どれだけ丁寧に話しても、どれだけ内容が正しくても、相手には届きにくくなります。

だからこそ、伝える力には二つの視点が必要です。
一つは、自分の伝えたいことを整えること。
もう一つは、相手の聞きたいことに合わせて整えることです。
今回の研修では、この二つを切り分けながら、実務で使える形に落とし込みました。

まず必要なのは 自分の言いたいことを短く整理する力 です

伝わらない人の多くは、話す内容がないわけではありません。
むしろ、言いたいことが多すぎて散らばっていることがよくあります。

あれも言いたい。
これも補足したい。
背景も伝えたい。
誤解も避けたい。
そうしているうちに、結局何が一番大事なのかがぼやけてしまう。
これは実務の場で非常に起こりやすい問題です。

そこで今回の研修では、自分の主張を整理する技術として、PREP話法のおさらいから実践に入りました。
Point
Reason
Example
Point
この流れで話すことで、相手にとって受け取りやすい形をつくることができます。

特に大切にしたのは、要点は3つ以内に絞ることです。
私は、伝える力とは、たくさん話せることではなく、削れることだと考えています。
話す内容が多い人ほど、伝わっていないことがある。
だからこそ、何を残して何を削るかが重要です。

伝えるとは 言うこと を整えるだけでは足りません

今回の研修では、PREP話法のような言語面だけでなく、相手の 聞きたい を整える視点にも重点を置きました。

実務では、正しいことを言えば伝わるわけではありません。
同じ内容でも、声の出し方、間の取り方、相手を見る姿勢で、伝わり方は大きく変わります。
つまり、伝えるとは、言葉を並べることではなく、相手が受け取りやすい状態をつくることでもあります。

私は、伝える力の半分は非言語で決まると考えています。
内容だけ整えても、相手の状態に合っていなければ入っていきません。
だから今回の研修では、相手の聞きたいことをどう整えるかという視点から、非言語の技術も具体的に扱いました。

声の使い方ひとつで 同じ内容でも届き方は変わります

今回学んだ要素の一つが、声の出し方です。
研修では、4つのトーンを意識しながら、どう使い分けるかを整理しました。

声は、ただ大きければよいものではありません。
落ち着かせる声。
注意を向けさせる声。
安心させる声。
引き締める声。
場面によって必要なトーンは変わります。

にもかかわらず、多くの人は無意識のまま、いつも同じ調子で話しています。
その結果、伝えたい内容と声の出し方がずれてしまい、思ったように届かないことが起きます。

実務では、内容だけでなく、どういう温度で渡すかが重要です。
私は、声も技術だと考えています。
生まれつきの才能ではなく、意識して使い分けられるようになるものです。
今回の研修では、その感覚を実際に体験しながら整理しました。

相手を観察できる人ほど 伝え方を変えられます

伝える力を整えるうえで、もう一つ重要なのが、相手を見る力です。
今回の研修でも、相手を観察する視点を大切に扱いました。

自分の話す内容に意識が向きすぎると、相手がどう受け取っているかが見えなくなります。
理解しているのか。
迷っているのか。
疲れているのか。
緊張しているのか。
そうした変化を見落としたまま話し続けると、内容は届きにくくなります。

だからこそ、伝える力には 観察する力 が必要です。
相手の目線、表情、反応の速さ、間の取り方。
こうした情報を拾えるようになると、話し方をその場で調整できるようになります。

私は、話し上手な人とは、一方的に話せる人ではなく、相手の状態に合わせて変えられる人だと思っています。
今回の研修では、その視点を受講者の皆さまに持っていただくことを重視しました。

仕草は 言葉より先に相手の状態を教えてくれます

今回の研修では、声以外の仕草の見極めと対応についても学びました。
人は、言葉では分かりましたと言っていても、仕草には本音が出ることがあります。

目線が泳ぐ。
うなずきが浅い。
体が引いている。
返事はあるが表情が止まっている。
こうしたサインは、相手が本当に入ってきているかどうかを教えてくれます。

こうした非言語の情報を拾えるようになると、話し手は説明の量やスピードを変えられるようになります。
つまり、相手に合わせて波を整えられるということです。

今回の受講者の方からも、相手と自分の波を整えるという視点に納得したという声がありました。
私は、この表現は非常に本質的だと思っています。
伝えるとは、情報を押し込むことではなく、相手が受け取りやすい波に合わせることでもあります。

技術として身につければ 日常の会話から変わり始めます

今回の研修では、受講者の方々から、

相手を観察する目線が広がった
声も4つ意識して使ってみたい
技術として活用していきたい
相手と自分の波を整えるという視点に納得した

といった声が寄せられました。

ここで大事なのは、伝える力を センス ではなく 技術 として捉えられたことだと思います。
才能の問題だと思うと、人は改善を諦めやすい。
ですが、技術だと分かれば、意識して鍛えることができます。

伝える力は、特別なプレゼンのときだけ必要なものではありません。
日々の報告、相談、申し送り、会議、雑談。
そうした日常のやりとりの質を変えます。
だからこそ、実務に直結する技術です。

伝える力が変わると 職場の空気も変わります

私は、伝える力が変わると、個人だけでなく職場全体に新しい風が吹くと考えています。
話が通じやすくなる。
誤解が減る。
確認の回数が減る。
人間関係の無駄な摩擦も減る。
こうした変化は、すぐには見えにくくても、組織の中で確実に積み上がっていきます。

組織のスピードも、精度も、結局は人がつくります。
人が育てば、業績も変わる。
その意味で、伝える力の研修は単なる会話の練習ではなく、組織づくりの基礎でもあります。

私は、人は財だと思っています。
業績は、社員がつくる。
だからこそ、その力を信じて、整え、そっと支え続けることに意味があると考えています。

新着お知らせ