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なぜか仕事とお金が集まる会社の共通点。マネーマグネット経営の正体

なぜか、あの会社には仕事とお金が集まる。
一方で、がんばっているのに、いつも資金繰りに追われる会社もあります。

この差は、努力量や人柄ではありません。
決定的な違いは、やらないことをどれだけ徹底しているかです。

私は多くの経営者と話をしてきましたが、お金が集まる会社ほど、共通して選別が鋭いと感じます。
何をやるかより先に、何をやらないかを決めているのです。

これを私は、マネーマグネットの法則と考えています。

結論から言えば、お金を引き寄せる経営の本質は、やらないことの徹底です。
経営とは、可能性を増やし続けることではありません。
むしろ逆で、余計なものを捨て、力を一点に集めることです。

多くの会社は、売上が足りないと感じた瞬間に、次のように動きます。

・商品を増やす
・客層を広げる
・価格帯を広げる
・広告媒体を増やす
・誰でも受ける

一見すると、打ち手を増やしているように見えます。
ですが実際には、こうした拡散が会社を弱くしていることが少なくありません。

選択肢が多い会社ほど、現場は迷います。
営業も迷う。
顧客対応もぶれる。
メッセージも弱くなる。
その結果、なぜか忙しいのに利益が残らない会社になります。

逆に、お金が集まる会社は違います。
やらないことを先に決めている。
だから、迷いが少ない。
迷いが少ないから、顧客にも伝わる。
顧客に伝わるから、選ばれる。
この流れができています。

1. マネーマグネット経営には、3つの原則があります

お金を引き寄せる会社には、共通した考え方があります。
それは次の3つです。

・お金のない人に営業しない
・自社のNO.1を見つけて発信する
・苦手は切る。未経験は試す

一見すると、冷たく聞こえるかもしれません。
ですが、これは生き残るための経営判断です。
優しさや理想だけで経営をすると、最後に会社が先に潰れます。
会社が潰れれば、社員も、顧客も、地域も守れません。

だからこそ、経営者には、選ぶ厳しさが必要です。
この3つは、その厳しさを具体的な行動に落としたものです。

2. お金のない人に営業しない

人には、最も身近な5人の平均になるという考え方があります。
これはビジネスでも同じです。
自社の得意先5社の平均が、その会社の未来を決めます。

もし主要顧客が、

・価格に厳しい
・常に値引きを求める
・縮小や撤退を考えている
・景気や業界のせいにする
・今は我慢の時だと言い続ける

こうした会社ばかりなら、自社の体力は確実に削られます。

なぜなら、顧客は売上先であると同時に、自社の思考を形作る環境でもあるからです。
価格にしか反応しない顧客ばかりを相手にしていると、自社も価格でしか考えられなくなります。
守りの会社ばかりと付き合っていると、自社も守りの思考になります。
未来に投資しない経営者とばかり会っていると、自分も次第に投資が怖くなります。

① お金のない人は 悪い人 ではありません

ここは誤解しないでください。
お金のない人は、悪い人ではありません。
ただし、あなたの会社を成長させる顧客ではないというだけです。

経営は、善悪で相手を選ぶものではありません。
自社の未来にとって、誰と組むべきかで判断するものです。

よくあるのが、相手が困っているから、昔からの付き合いだから、断ったら悪いから、という理由で受け続けてしまうケースです。
気持ちは分かります。
ですが、その優しさが、利益を削り、社員を疲弊させ、結果的に既存客への対応品質まで下げることがあります。

経営者が守るべきは、目の前の一件の空気ではありません。
会社全体の体力です。

② 営業すべき相手は 未来にお金を使える人 です

中小企業が営業を絞るべき相手は、次のような層です。

・拡大中の会社
・投資意欲のある経営者
・未来にお金を使える人
・価格より成果を見ている人
・継続して改善したい人

こうした相手に集中すると、価格ではなく価値で話ができます。
結果として、利益が残りやすくなります。

ここで大切なのは、今お金を持っているかだけではありません。
これから先、お金を使う意思があるかです。
キャッシュが潤沢でも、何にも投資する気がない会社は、よい顧客にはなりにくい。
逆に、規模はそこまで大きくなくても、未来へ投資する意思のある会社は、良い関係になりやすい。
この違いは大きいです。

③ お金のない層への対応は、大手に任せればいい

販路、資金、ブランド、人材を持つ大手企業だからこそ、薄利多売で広く拾うことができます。
中小企業がそこに踏み込むのは、体力差のある殴り合いを挑むようなものです。

中小企業は、選別することでしか勝てません。
これが現実です。

大手の強みは、数を取りにいけることです。
一方で、中小企業の強みは、絞れることです。
だから、わざわざ大手の土俵に乗る必要はありません。
広く取るのではなく、深く選ばれる。
ここを徹底する方が、結果として会社は強くなります。

3. NO.1を取りに行く

日本一高い山は富士山。
世界一高い山はエベレスト。
では、日本で2番目に高い山、世界で2番目に高い山を、すぐに答えられる人は多くありません。

ビジネスも同じです。
2位は、記憶に残りにくい。
NO.1しか認識されないのです。

だからこそ重要なのは、自社のNO.1を見つけに行くことです。
ここで言うNO.1とは、必ずしも売上日本一という意味ではありません。
顧客の頭の中で、その分野ならあの会社と思われることです。

この認識を取った会社は強いです。
顧客が比較の前に指名してくれるからです。

① 答えは社内ではなく、顧客の頭の中にあります

NO.1を見つける方法は、難しくありません。
まず既存客に聞くことです。

・なぜ、うちを選んでいるのか
・何が一番助かっているのか
・他社と何が違うのか
・最初に何が決め手だったのか
・もし紹介するとしたら、どう説明するのか

自分たちが思っている強みと、顧客が感じている価値は、ずれていることが少なくありません。
だから、社内会議で考えるより、顧客に聞いた方が早いのです。

多くの会社は、自分たちの経歴、技術、理念、設備、想いを強みだと思っています。
もちろんそれらも大事です。
ですが、顧客が本当に評価しているのは、もっと実務的で具体的なことだったりします。

たとえば、

・返事が早い
・説明が分かりやすい
・最後まで逃げない
・面倒なことを引き受けてくれる
・社長の頭の中を整理してくれる

こうしたものです。
つまり、NO.1は外側から見つけるものです。

② 聞いた内容を、そのまま発信する

多くの会社は、自分たちが言いたいことを発信します。
ですが、NO.1を取る会社は違います。
顧客が評価していることだけを尖らせます。

これを繰り返すと、その分野ならあの会社という認識が生まれます。
NO.1は、売上だけで決まるのではありません。
認識で決まるのです。

ここで余計な足し算をしないことが大事です。
全部できます。
何でも対応します。
幅広くやっています。
これを言い始めると、認識はぼやけます。

逆に、たとえば

・年商1億円前後の会社の財務顧問
・従業員10名以上の組織づくり支援
・税理士変更やセカンドオピニオン
・医療法人の数字と現場の立て直し

こうした形で、顧客が評価した軸に絞って見せると、認識は強くなります。

4. やらないことを徹底する

ここは誤解が生まれやすいので、2つに分けて整理します。

① 経験済みで苦手なことは、やらない

一度やってみた。
投資もした。
時間も使った。
それでも成果が出ない。
なのに、いつかはうまくいくと続けてしまう。

これは挑戦ではありません。
幻想への浪費です。

経営は感情論ではありません。
KPIを設定し、成果が出ないものは切る。
これが基本です。

苦手なことを無理に続けるのは、正常な経営判断ではありません。
勇気を持ってやめることが、次の成長につながります。

ここで難しいのは、過去に使った時間やお金が惜しくなることです。
いわゆる、ここまでやったのだからという心理です。
ですが、経営では、過去にいくら使ったかではなく、未来に何が返ってくるかで判断すべきです。

・広告費をかけたが反応がない
・採算の合わない商品を惰性で続けている
・自分に向かない発信を無理に続けている
・相性の悪い顧客層を何年も追い続けている

こうしたものは、見切りをつけるべきです。
苦手を続けることは、美徳ではありません。
経営資源の流出です。

② 未経験だから苦手なことは、やる

一方で、やったことがないから苦手だと感じていること。
これは、むしろ挑戦すべきです。

なぜなら、新しい収益は未経験からしか生まれないからです。
既存事業は、必ず成熟し、やがて衰退します。
これは避けられません。

だからこそ、

・期限
・予算
・KPI

を決めて、試す。
ダメなら撤退。
良ければ育てる。
この高速回転が必要です。

一発屋で終わらない会社ほど、この切ると試すを同時にやっています。

ここで重要なのは、何となく試さないことです。
思いつきで始めると、思いつきで終わります。
試すなら、最初から終わり方まで決めておく。
何か月やるのか。
いくらまで使うのか。
何を成果指標にするのか。
ここを決めておけば、感情ではなく数字で撤退できます。

未経験だからこそ試す。
ただし、無制限にはやらない。
このバランスが大切です。

5. マネーマグネット経営の本質は 覚悟ある選別 です

ここまでを整理すると、共通しているのはひとつです。
やらないことを決める勇気です。

経営とは、可能性を無限に広げることではありません。
選択肢を減らし、一点に集中することです。

あれもやる。
これも取る。
誰でも受ける。
そうした経営は、一見チャンスが多いようでいて、実際には焦点がぼやけます。

逆に、お金は迷いのない会社に集まります。
誰に売るか。
何で勝つか。
何を切るか。
そこが明確な会社は強いのです。

そしてこの覚悟は、社内にも伝わります。
経営者が迷っている会社では、社員も迷います。
営業も迷う。
提案も弱くなる。
価格もぶれる。
逆に、やらないことが明確な会社は、現場も判断しやすい。
その積み重ねが、会社の雰囲気と収益構造を変えます。

6. まとめ

なぜか仕事とお金が集まる会社には、共通点があります。
それは、やらないことの徹底です。

・お金のない人に営業しない
・自社のNO.1を見つけ、尖らせる
・苦手は切る。未経験は試す

この3つに共通しているのは、選別です。
何をやるかより先に、何をやらないかを決めている。
だから、お金と仕事が集まります。

マネーマグネットとは、才能でも運でもありません。
覚悟の設計です。

一発屋で終わるか。
長く選ばれ続ける会社になるか。
その分かれ道は、今日、何をやらないと決めるかにあります。

7. 仕事とお金が集まる会社に変えたい方へ

売上はあるのにお金が残らない。
がんばっているのに、いつも資金繰りに追われる。
そう感じるなら、まず見直すべきは努力量ではありません。

誰に営業しているか。
何を強みとして見せているか。
成果の出ないことを、惰性で続けていないか。
そこを整理することです。

お金を引き寄せる会社は、広く取る会社ではありません。
絞って勝つ会社です。

福島県郡山市で、税理士のセカンドオピニオンを中心に活動。 国税18年、税理士8年の経験をもとに、経営の損失を防ぐため、お金、人材、時間、機会、家族、未来の6つから企業を支援。

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